【感想】夢と色でできている
karoryさん原画ということでイラストだけですでに買って損することもない買い安定作品。CG90枚ということでかわいい絵を最高に楽しめた。
そして、OPが佐咲紗花×堀江晶太という最高の組み合わせ。fengでこの組み合わせといえばかつて『マリンブルーに沿って』や『キスのひとつで』という名曲を生み出したコンビなので今回も最高に楽しみだった。結果、今回のOPテーマ『夢と色でできている』も最高にあたり曲!すでにCD購入してヘビロテしているところだ。3/3に行われたさや姉のライブでもフィナーレを飾り生で聴いて改めて神曲だと認識した。『冬に咲く華』もそうだが堀江晶太×fengはいい曲ばかりなのでこれからも期待していきたい。
肝心の内容だが、かつて防衛軍という組織を立ち上げ、自分たちの秘密基地を作り、そこで遊んでいた仲間たち。姫色の海外転校をきっかけに疎遠になっていった防衛軍。しかし、再び姫色が町に帰ってくることで、次は防衛部へと名を変えかつての仲間たちがふたたび集まり過ごしていくというお話。
完全にキャラゲー路線だと思っていたら結構シリアス路線強くて驚いた。
以下各ルート感想。
攻略順:紫織→かもめ→姫色→雲→恋
- 紫織
学園長の娘のお嬢様。おっとりしているようで武術に長けている。想定外のことが起きるとあわあわしちゃうところがすごいかわいい。
大きく偽の恋人として過ごす話と猫のミドリとの話に分かれる。偽の恋人の話では、藍が学園長室で紫織の唇を奪うシーンは主人公がかっこよくてほれぼれした。そこからの「私をお嫁さんにしてくれる?」の破壊力がやばい。
ミドリの話では、生意気でおちゃらけたような猫だったが主人である紫織に対しての想いがとても強く伝わってきた。主人公に紫織を任せるところやラスト去っていくシーンの落ち着いて悟ったような表情がとても印象的だった。
- かもめ
貯金少女ウミネコ☆ブラック。ここのミドリのポーズどこかの現場なんとかに似てるなぁ・・・
普段から下ネタに走って藍を誘惑するもののいざとなると恥ずかしがってしまうところがとてもかわいい。なんかいろんな必殺技(藍限定)使ってるけど本当に藍のことよくわかっていていいなぁと思った。
このルートで特に良かった、好きだったのが「藍に恋した自分を、私はすきになる。」というフレーズ。藍を好きになれたことで自分自身を好きになれるという、主人公との出会い、恋仲になれたことに対し、心の底から感謝し誇りに思っていることがうかがえる。本当に好きだ、このフレーズ。
- 姫色
僕がこの作品で、ルート、キャラともに一番好きになったヒロイン。
共通ルートの序盤は特に口調のせいでそこまで魅力を感じていなかったが終わってみると一番好きになっていた。僕は最初一番魅力を感じていなかったキャラが最後には一番好きになることが多々あるが今回も完全にそのパターンだった。
この娘は本当に素直でまっすぐな娘。バカだけど一生懸命な姿勢はとても美しいと思った。そのせいで藍への想いが隠しきれてないところとか本当にかわいい。
こういう元気なキャラがシュンとしているところに僕は最高の萌えを感じる。ここはかわいすぎて叫んだ。
主人公への想いがまるでその体に収まりきらなくなったかのように自然とあふれ出た告白はこの作品屈指の告白シーンだった。ここは完全にセンターヒロインの風格をまとっていたと思う。
そして主人公が姫色の父親と対峙するシーン。「姫色は連れていかせない--なぜなら、俺が姫色さんを連れていくからです」というセリフ、OPのサビの歌詞も相まって最高にしびれた。やっぱり主人公がパッとしないともやもやしてくるタイプの人間なのでこういうシーンは最高に好き。このヒロインは本当に僕の好きなタイプだった。
- 雲
まぁジュースを飲むという行為は本来手段であって元々目的じゃないのは確かなんだけどね。地味にこのシーン好きでした。
雲は見た目がものすごい好きなんだけどヒロインとしての魅力はいまいち最大限に感じることができなかった。つかみどころのない、その名の通り雲のようなキャラ。このルートはグランドエンドへのつなぎとなっているせいでヒロインとしての魅力を出すルートというよりは完全に次への踏み台となってしまっているのでもったいないと感じた。それに終わらせ方もいまいちでこの時点ではシリアスさが中途半端。
ナツユメナギサの真樹ルートもこんな感じだったけど2ルート用意してあって救済はあったから雲ルートももうすこしなんとかして欲しかったというのが本音。この娘がこの作品で一番頑張ってたかもしれないのに・・・。
- 恋
この作品のグランドエンドに位置するルート。完全に実妹なのかな?実妹は結構倫理観の葛藤とかが出てくることが多いけどこのルートはその辺ほとんどなく薄めで、グランドエンドなだけあって作品の根幹となる話となった。雲ルートでは中途半端に感じたシリアスも思っていたよりしっかりしていた印象。妹がいるので実妹ってだけどあまり乗り気ではなくなってしまう性分なため本来のキャラの魅力を感じることができなかったので悔しい。シリアスシーンで、結構ギャグ要素あったりそんなにしゃべっている場合じゃないだろと思うところは多くあった。淫乱ヒロインとして自爆していくところなんかはみていて面白かった。
自分がこの作品に求めていたものが純粋なキャラゲーであったためシリアスシーンがいらなく感じてしまったところがあった。これはキャラゲーとしてプレイしていた心持ちの問題も大きいと思う。そのため、作品の根幹に触れることがあまりなかった、姫色、かもめ、紫織ルートがおもしろく感じた。ただシリアスもそこまで悪くなかったという印象で終わったので結果的には楽しむことができたと思う。姫色に出会えただけで自分の中ではやってよかったと思えた。
最後に、ED『これくらいで』も歌詞がマッチしていてとても素晴らしい曲だった。